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2004年04月 アーカイブ

2004年04月01日

内田光子ピアノ・リサイタル

夕方、外出から戻るところで、DNA Mediaの後藤光弥氏と出会う。「昨日、内田光子(3月31日、サントリーホール)を聴いて来た」と言ったら、「僕も」と握手される。氏は29日のベートーヴェン最後期ソナタ3作も聴いたそう。クラシックのホールで演劇関係者に出会うことは無い。何年か前、ウゴルスキーのピアノ・リサイタル(紀尾井ホール)で、川本三郎さんと席が隣り合わせになって、互いにビックリ。
「最近は演劇を観なくなった。ピアノはいいねえ」。こうして、若いときに演劇に馴染んでいた人々でも、四十代五十代になれば演劇から離れていく。

2004年04月09日

劇団民芸『巨匠』

夜、俳優座劇場で、『巨匠』(木下順二作、守分寿男演出、大滝秀治主演)。観客は友の会会員などの高齢者が大半。高井有一さんと遭遇。民芸をよく観るそうだ。新劇団の公演を観るような作家は、この時代に何人いるのだろう。

2004年04月10日

土曜夜の神保町散歩

カーテンコールの小林秀夫氏、ドイツ演劇研究の山下純照氏、早稲田大や明治大の演劇学専攻の学生たちが続いて来店。「神田村」のご常連数人が覗く。店が暇だと思い、午後の早い時間から遊びに来ていた、友人の西村幸久君と、学会の出張で来京の従兄弟のN市記念病院内科医師・伊藤直也氏、来客の多さに驚く。
閉店後、近所の『天麩羅いもや』『スターバックス』と、若者のようなコースで夜の神保町を案内。

2004年04月15日

ベルリン演劇祭

立教大を卒業したばかりのTさん、Theatertreffenで観る作品の翻訳戯曲を調べるため、久しぶりの来店。何点かは手持ちのものがあったが、タイトルすら不明のものもあり、版元の知己の編集者や、ご近所の取次・人文社会科学書流通センター、ロシア専門のナウカ書店さんに走って、教えを乞う。
海外の大学(院)への留学や、観劇旅行の準備にGOLDONIを尋ねて来る人は、このTさんのように開業以来3年半で50人は下らない。その中には、文化庁の海外留学制度に応募したり実際に派遣された人はほとんどいないようだ。

2004年04月19日

公演の招待扱い

文学座の蔭山陽太氏と電話で。劇団公演の招待扱いの事など話す。文化庁や助成団体の審査の専門委員、紀伊國屋、読売、朝日などの演劇賞の選考委員の観劇実態についても。今は民間劇場に勤める劇団での同輩の話では、「新聞社の演劇賞の選考委員をしているけど、おたくの招待状が(私のところに)着ていない」と強要の電話があり、以来仕方なく招待状を送付しているそうだ。劇場関係者でもある者がそこまで弁えのない、卑しい行動をするとは俄かには信じがたい話だが。
「劇評家は役者衆、幕内の衆を自宅や料理屋に招いて一人前」と子供の時分に親に教わり、専門として演劇をするのも観ていくのも経済的に大変なことと知った。確かに明治から昭和十年代の劇作家や劇評家は今の御連中とは違い、随分と身銭を切って演劇と関わっていた。
このことは、批評の対象との緊張した関係を結果として保つことでもある。批評の対象と接点を持たないことで見識をみせたアメリカの劇評家たち、例えば、故ブルックス・アトキンソンは、いまブロードウェイの劇場にその名を留めている。

2004年04月23日

THEATRE1010

ご常連の北川米喜氏(大阪大学プラズマ研究所)へ返信。京舞井上八千代、日本舞踊の花柳寿応のことなど記す。北川さんはご出身が京都なのか、あるいは科学系の研究者に多く見かける芸能への造詣の深さを感じる。午後、店をアメリカ戻りの演出希望の青年、小日向佑介君に頼み、9月オープンの「THEATRE1010」の内覧会出席の為、北千住へ。東京の生まれ育ちだが、北千住は初めて。そんな出席者が多いのだろう、大岡昇平『武蔵野夫人』の舞台になった武蔵野育ちの支配人・富永一矢氏の説明も、都心からの近さを強調。会場で、劇団四季の専務・佐々木典夫氏、新国立劇場営業部・花田敏男氏の四季の先輩と懇談。

2004年04月27日

「劇団の人」

店の開けたて、神田村のご常連や、休講になったからと言って半月ぶりに尋ねてきた国際基督教大(ICU)の3年生など。
第三エロチカの川村毅さんが小学館『せりふの時代』の奥山富恵さんと。5月からの公演『クリオネ』のチラシを持っていた川村さんにICU嬢、「劇団の人ですか」。川村さんたちが帰った後、秋からのカナダ留学の履修テーマの相談を受ける。この春から見えるようになった明治大学演劇専攻3年の松本修一君。しばらくして、関東国際高校出身の田口裕理子さん。松本君に明治大での講義のことなど訊く。
劇団四季宣伝部のWさん、同僚の営業部Nさんに店の事を聞いて、月末に辞める同期の社員に贈る本を探しに初めて尋ねてくる。「劇団(四季)の(OBの)人ですよね」。

2004年04月30日

『悲劇、その謎』

佐々木治己君がアート・マネジメントの若き実践者・柿崎桃子さんを伴って来店。昨年の「ハイナ・ミュラー・フェスティバル」のことなど伺う。
入れ替わりに、福岡の大学で病理学を教える友人の岡村和彦氏が前触れも無く現われる。彼の先月の来京の折、小石川・本郷辺りを散歩した時、本郷の和菓子の老舗「壺屋」の在りかを教えたが、この壺屋の羊羹を手土産にして呉れる。彼、ノーマンド・バーリンの『悲劇、その謎』(新水社刊、品切)を買ったので、このHPに書評欄(構築予定)を書くよう勧める。