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公演の招待扱い

文学座の蔭山陽太氏と電話で。劇団公演の招待扱いの事など話す。文化庁や助成団体の審査の専門委員、紀伊國屋、読売、朝日などの演劇賞の選考委員の観劇実態についても。今は民間劇場に勤める劇団での同輩の話では、「新聞社の演劇賞の選考委員をしているけど、おたくの招待状が(私のところに)着ていない」と強要の電話があり、以来仕方なく招待状を送付しているそうだ。劇場関係者でもある者がそこまで弁えのない、卑しい行動をするとは俄かには信じがたい話だが。
「劇評家は役者衆、幕内の衆を自宅や料理屋に招いて一人前」と子供の時分に親に教わり、専門として演劇をするのも観ていくのも経済的に大変なことと知った。確かに明治から昭和十年代の劇作家や劇評家は今の御連中とは違い、随分と身銭を切って演劇と関わっていた。
このことは、批評の対象との緊張した関係を結果として保つことでもある。批評の対象と接点を持たないことで見識をみせたアメリカの劇評家たち、例えば、故ブルックス・アトキンソンは、いまブロードウェイの劇場にその名を留めている。