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新国立劇場も顔負け チケットをばら撒く『文化庁主催』演劇公演

明日10月20日から23日までの4日間行われる文化庁主催の在外研修の成果公演については、一昨日の、この『提言と諌言』でも情報宣伝に努めた。敵に塩を送るほどの心境ではないが、文化庁からは今のところ挨拶は、ない。
噴出する諸問題の処理で大童の文化庁だろうから、その非をなじるより同情すらするが、こちらからはもうひとつ、新しい情報を提供しようと思う。
この文化庁公演、制作を社団法人日本劇団協議会という文化庁認可の団体が請け負っており、従って文化庁公演と銘打っているが、国の予算(税金)を使って、この団体に丸投げした公演、ということである。
その日本劇団協議会は、2週間も前から、90ほどの加盟の劇団・芸能プロダクション宛に、動員(無償観劇)要請の文書を、ファックスで流しているという。
6月のベルリナー・アンサンブル招聘公演では、芸術監督の思い入れによる高い買物に、嫌気でもさしたのか営業努力を惜しんだ末の辻褄合わせ、なんとか客席を埋めたいと思惑からか、新国立劇場の職員や公演スタッフなどが動員活動を大々的に展開、数千枚のチケットを無償でばら撒いた。(このことについては、7月24日の『提言と諌言』<チケットをばら撒く『新国立劇場』>に書いたので、そちらをお読み戴きたい。)
新国立劇場の動員対策は、電話や口コミでの証拠を残さない方法で行われた。それに引き換え、文化庁・日本劇団協議会の方は、加盟団体向けへの通常の連絡(を装うほどの作為もなさそう。)のようだ。いずれ取り上げるが、文化庁の助成制度が、当然のことながら予算消化を第一義とし、支援先の自助努力、将来の自立、国の支援無しでも存続させるというところにはなく、助成金の対象になる経費を架空に水増しして、赤字額を大きく見せなければ、助成額が下がる、という制度の欠陥があるので、そのことに慣れ切った被交付団体は、チケットを販売することには情熱と関心は既になく、不正受給に精力を注ぎ、体面、形を整えなければならないときには、この動員というチケットのばら撒きで凌ぐのだ。この発想、先の新国立劇場の仕出かしたものと同じだ。今回の文化庁主催公演は、助成公演ではないので、収入は当然のことだが、国庫に入るべきものだろう。今回の舞台と客席がどんな構造かはまだ判らず、4ステージの総座席数(キャパスティー)が何席かも判らないが、例えば1,200席と仮定したら、3,500円のチケット価格で販売すれば、420万円の総売上になる。
出演する俳優からは、チケット販売のダイレクトメールが届いている。何枚出たか判らないが、チケットぴあでも扱っていたから、最初から販売する予定ではあったのだろう。3,500円の正規料金で販売、予約されたチケットを持った有料観客と、そして大量のばら撒き無償チケットに手にした演劇関係者というものが鉢合わせする、明日からの新国立劇場小劇場。「割引はありません。当日預けにします」。出演俳優からの誘いに応えて、チケットを予約した者が、明日、あさって、劇場の受付で目にするものは、日本劇団協議会加盟の劇団などの、ただ見の俳優やスタッフ、養成所の生徒が、ばら撒きチケットを手にするところだ。
チラシ等で公演を知って、チケットを用意したり、予約をした観客が、この光景を目の当たりにしたら、どう思うだろうか。チケットは殆ど売れていないとも聞くから、そんな心配は杞憂だということか。
チケットをばら撒くことを文化庁が認めたのか。文化庁の指示だったのか。それとも、文化庁は与り知らぬことで、「日本劇団協議会が決めたこと。制作担当責任者を呼んで調査する」、とでも仰るのだろうか。
関西文化芸術協会の補助金不正受給、科学研究費の不正.・流用が発覚、厳しさが予想される来年度予算折衝など、難問山積の文部科学省・文化庁。明日からの『文化庁主催公演』のチケットばら撒きなど、取るに足らぬこと、見てみぬ振りを決め込むつもりなのだろうか。