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最後の開業記念日、か。

今日は演劇書専門GOLDONIの4度目の開業記念日。来春からは『舞台芸術図書館』設立準備のため、週の半分だけ店を開ける変則営業に移行するつもり。新しい船出は、多くの方々の御支援・御協力を得ることなしでは出来ないが、来年のこの時期までには、開設か断念かを決めなければならない。そのような状況では、どっちに転んだとしても、5周年はないだろう。GOLDONIで是非本を買って欲しいとは思わないが(古書の値付では、神保町・早稲田の文芸・演劇書を扱う大型店よりはるかに安い、と言われること度々で、書店さんや本好きの方々からも、もう少し高くしなさいと注意されるほど。初めての方には原則4冊までしかお売りしないことにしている。)、演劇に関わる仕事をしている人には、どんな店か確認にいらして戴きたい、と思う。演劇に関わりながら好奇心は持ち合わせていない、ということはないだろうから。4年前の開業以来、6坪に満たない小体の店構えにしては、雑誌・ムックなどで取り上げられることが多く、その反響もあり、毎週末のように全国から尋ねてみえる方がある一方、数人の例外を除き、一般紙の文化・芸能・演劇の担当記者は来店したことがなく、無論紙面で取り上げられたこともない。有力な演劇人や新聞記者の嗅覚は鋭く、あるいは千里眼の持主で、GOLDONIに来なくとも、どんな店だか見えてしまっているのかもしれない。
開業記念の日が休業日と重なり、午後はセゾン文化財団主催のセミナー『指定管理者制度はビジネスチャンス?』受講の予定もあり、直近まで連絡を取っていた方や行き来の多い方には、夕方まで外出の予定があることなど(お祝いにお出掛け下さらないようにとのつもりで)、ご挨拶に一言添えてmailを送信。有楽町から戻ってPCを開くと、朝から送信した挨拶のmail(bccではなく、それぞれに一言書かせて戴いた)のご返事が三十通ほど。同様の電話も数通。18時半過ぎ、前触れもなく、立教大学文学部を今春卒業したばかりのT君が現れる。この夏からは、私と兄の二人の兄弟に別々の職場で仕えたという稀にして不幸な経験を持つ新潮社のOさんのところでアルバイトを始めて、海外戯曲・研究書を読み耽る毎日。御持たせのクッキー、到来物の葡萄・高尾、日本茶を喫しながら、「宮島さんは教育者」から始まり「ドイツ文化センターでドイツ語をしっかり学びなさい」で終る2時間半。よく聴き、よく話した。帰りがけ、「『GOLDONI Blog』での実名表記は、個人情報の漏洩にあたる」と諌められる。「そんなことはないが配慮はします」と応えたので、今回はT君の意見に従った。長幼の序を踏まえながらも、教え、教えられる、互いに腹蔵無く語り合える場、それが『GOLDONI』だから。