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北千住・THEATRE1010

14時前、北千住駅到着。THEATRE1010の開場記念公演『月の光の中のフランキーとジョニー』観劇。フランキーは40歳を超えた未婚の女、ジョニーは50歳を目前にした離婚歴のある男。出演の竹下景子、萩原流行はともに51歳。そして観客の中心世代は60代の夫婦あるいはこの世代の女性の二人連れ。舞台となっているニューヨークのフランキーのアパートがある地域は、東京に置き換えるとすれば、中野、三軒茶屋、中目黒あたりか。最近のテレビに出てくる若い「芸無し」芸人や演劇やってるつもりの者が住み着くエリアでもある。共通点は、お笑いライブハウスやお手頃のホールも多く、取り敢えずは今していることを疑うことなく、なんとなく続けられそうな気にさせる街なのだろう。北千住はこの舞台を連想させるところか気になり、終演後に駅の周辺を一時間ほど歩いた。この劇場も、外形的には街に突き出した独立の建造物ではなく、ビルの中に収まったホール。この街の中核文化施設としてのハンデキャップは、行政があるいは運営会社・劇場幹部が考えているものより遥かに大きいのではないか。初めての観劇、初めての街歩きだったが、そんなことを強く感じた。先日の柿落しでは市川森一館長が、自分たちが劇場の土台を作ったので、この後は劇場の若いスタッフに譲りたいと、自身と朝倉摂芸術監督の早期の辞任を仄めかしたという。市川氏らの作った土台とは何か、それは、これからの演目とその評価から判断されることなのだろう。