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マゼールの『ニューヨーク・フィル』

昨夜は半年振りくらいにNHKホールへ。NHK音楽祭2004のロリン・マゼール指揮の『ニューヨーク・フィルハーモニック』。演奏曲目は、ベートーべン「エグモント」序曲、リスト「ピアノ協奏曲第1番変ホ長調」、ドボルザーク「交響曲第9番ホ短調『新世界より』」。マゼールはクラシック通でもない私でも幼い時分から知っているほどの巨匠で、レコード、CDではよく聴いていたが、生で彼の指揮を見るのは初めて。一昨年の9月に、このニューヨーク・フィルの音楽監督に就いたが、年に2百近いステージのニューヨーク公演がある地元のオケなので、ニューヨーカーには大層な人気だそう。『新世界より』では、トライアングル、ティンパニーが見事だった。金管も非常に繊細で、感心した。アンコール曲の『アルルの女』は、新鮮、絶品だった。隣の席の老夫婦が盛んにシカゴ・フィルとの比較をしていたが、どうやらシカゴに次ぐ全米第2位の交響楽団になったようだ。
一昨日までの一週間で5本の演劇を観たが、残念ながら1本も感心しなかった。このGOLDONIBlogでは作品の批評らしいことはしないことにしているが…。酷いにもほどと言うものがあろうが、東京の演劇はどうしてしまったのだろう。この5本のうちのひとつは、俳優や製作者の知り合い3人から、あまりの酷さに堪えられなくて幕間で劇場を出てきたとmail、電話で知らされたもので、いつもの好奇心、怖いもの観たさも手伝って観てきたもの。確かに凄まじいもので、客席の4割、2百人に満たない観客のうち、三組、6人は幕間に帰っていった。終演後、大げさな言い方だが、どうやってGOLDONIまで戻ってきたか判らないほど。この作品に限らないが、呆然、憮然、悄然となって劇場・ホールを後にした一週間だったが、昨夜のNHKホールで救われた。お騒がせの海老沢会長の天晴れな姿を観ることもなく、心地よく愉しい秋の夜長だった。