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ケネディ大統領の就任演説

ここのところ、夜の劇場通いが続く。国立劇場での舞の会、怖いもの見たさの「スタジオライフ」公演、今年最後の文学座のアトリエでの『THE CRISIS』、そして今夜は、劇団四季の新作ミュージカル『南十字星』。この三本の演劇に共通点を強いて見付けるとすれば、史実に基づく劇だったことか。文学座の『THE CRISIS』は、1962年10月の、キューバ・ミサイル危機を題材にした戯曲。劇の筋、登場人物、その発言内容も、秘書と大学生の二人のそれを除けば事実のようだ。劇の後半、国防長官の台詞の中で出てくる、大統領の就任受諾演説は、私も高校生の時に学校や予備校の教材として遣った、有名なケネディ大統領のものだった。And so, my fellow Americans. . .ask not what your country can do for you. . .ask what you can do for your country.
四季から招待状が来なくなった、と自著に正直に書くほど天晴れな劇評の人は勿論だが、プレビューや招待日を外せば四季公演で演劇関係者に出くわす事はないが、ふだん劇場で出会う旧知の演劇関係者に声を掛けられる時の言葉は、「(舞台芸術)図書館の計画、どう?」。「私はその計画の為に、何をしたらいいのか」「考えていることがあるから、協力させろ」と仰る方は全くいない。ケネディの演説のcountryを、drama や library (for the performing arts )と置き換えて、考えてほしいものだ。
With a good conscience our only sure reward, with history the final judge of our deeds; let us go forth to lead the land we love, asking His blessing and His help, but knowing that here on earth God's work must truly be our own.
16、7歳の時に憶えた言葉を、ふと三十数年後に暗誦は出来ないが思い出させてくれる。これもまた演劇の力、か。
最近のこのブログでの発言について、手厳しい、きつい、切なさが滲む、などの感想を度々mailなどで戴く。とりわけ、「手厳しすぎて、せっかくの高い志しが理解されない。勿体無い」との忠告には、友の有り難さと己の至らなさで、思わず落涙。数は少ないが、こういう人たちと、ささやかな事業をひたむきに進めていきたい。 But let us begin.