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バイエルン総監督・ジョナス氏の講義録(参)

And so, my fellow Americans. . .ask not what your country can do for you. ..ask what you can do for your country.

一昨年の12月4日の『提言と諌言』<ケネディ大統領の就任演説>で、ケネディのこのあまりにも有名な就任演説の一部を使って、演劇における自助努力の必要性を述べたが、ジョナス氏もこの講義でこのケネディの言葉を引用したあと、オペラ、芸術に対する国家や行政などの貢献や支援を当然視することなく、逆にオペラが持つべきそして尽すべき公共性、公共サービスについて語っている。以下は要約である。

『オペラが仕えるものは何か』、である。それは、聴衆、観客にだけではない。オペラという芸術様式、オペラの発展、芸術家、オペラを助成する国家や自治体、後援者や寄付者など多岐にわたる。伝統や遺産、オペラの同業者、歌劇場の職員、社会変革、民族意識、ファッション、流行、スタイル、財政上の責任、同業者による評価、マスコミ、一般社会、興行収入についてなど、さまざまなプレッシャーがある。とくに大切にしなければいけないものは、オペラという芸術様式とその発展であり、同業者の評価であり、歌劇場の職員であり、財政上の責任であり、そして一般社会と興行である。

また、ジョナス氏はマネジメントにも言及する。

歌劇場における統率、マネジメントに介在するものはインスピレーションである。そのインスピレーションによって、ヴィジョンによって、明確なリーダーシップによって、同僚にやる気を起こさせなければいけない。
オペラだけが人間の営みで一番創造的な分野ではなく、芸術に仕えるからといって特権的であるのでもない。我々オペラ・カンパニーで働く者の大義は、オペラという芸術様式によって、我々の精神の内なる声を探る、社会における我々の役割を探る、そしてこの地球という惨めな惑星の中にいる仲間とともに、我々の存在という問題について語り合う場を作るということである。