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「財団法人新国立劇場運営財団の存廃」について考える(九)

行政刷新会議の事業仕分けで、文部科学省・文化庁の事業に「廃止」「整理・削減」連発(3)
《評価者コメント、評決結果、とりまとめコメント》
 11日に行われた事業仕分けのうち、文部科学省、文化庁の芸術文化関連の事業と、その評価者(仕分け人)コメント、評価結果、とりまとめ人(蓮舫参議院議員、田嶋要衆議院議員)コメントは以下の通りである。


a芸術文化の振興事業 独立行政法人日本芸術文化振興会関係 2財団への業務委託
b芸術文化振興基金    
c芸術創造・地域文化振興事業 
d子どものための優れた舞台芸術事業

≪評価者コメント≫
▼芸術・文化に国がどう税を投資するか明確な説明がなされない。縮減やむなし。
▼文化の振興という数値では図れない事業の必要性は否定しないが、効果説明が不足でばらまきの批判をおさえられるものではない。
▼寄付が伸びるような文化政策の動機付けが見えない。いかに芸術文化といえども数百億円の国費を投入する以上、いつの時点で投入額をゼロにできるのか、見通しを示せなければ厳しい評価をせざるを得ない。
▼寄付を集める仕組み作りの努力が不足している。国が補助するというのは知識不足。そもそも文化振興は国の責務か、民間中心で行うか、議論が必要。
▼寄付を増やすような政策体系を考えるべき。
▽国が行う事業と独法を経由する事業を、「地方に仕分ける事業」と「国が行う事業」とにまず仕分け、効果がどれくらい見込まれるかという試算の基に縮減すべき。2つの運営財団は廃止して独法に戻す。
▽独法と財団の関係は、管理部門のコストを減らすため、財団を統合するか、独法直営で実施すべき。
▽基金(政府分)は廃止。
▽両財団への業務委託をする意味がわからない。
▽新国立劇場とおきなわ国立劇場の契約は見直し。
▽新国立劇場運営財団は廃止。
▽芸術創造・地域文化振興事業は廃止。他は合理化すべき。
▽国が子どものためだけに事業をすることは必然性に欠ける。中心は地域での取り組み。
▽地域の芸術拠点形成、子どものための優れた舞台芸術体験事業は自治体で実施すべき。マッチングは文化庁か民間でも可。
▽子どものための優れた舞台芸術体験事業は廃止。
▽芸術創造・地域文化振興事業と子どものための優れた舞台芸術体験事業は地方へ。
▽すべて地方へ集中。
≪評決:予算要求の(圧倒的な) 縮減≫
 <評価の内訳:自治体/民間3名 予算要求縮減9名(a半額縮減4名 b1/3 程度縮減4名cその他1 名)>              
≪とりまとめコメント≫
独立行政法人・日本芸術文化振興会関係<(財)新国立劇場運営財団、(財)おきなわ運営財団[日本芸術文化振興会からの業務委託])、芸術創造・地域文化振興事業、子どものための優れた舞台芸術体験事業、芸術文化振興基金事業)については、圧倒的に予算を縮減したいというのが、私たちのチームのまとめである。


e芸術家の国際交流事業
f世界にはばたく新進芸術家等の人材育成

≪評価者コメント≫ 
▽成果を具体的に評価すべき。
▽成果の評価法を改善するまで削減すべき。
▽芸術は自己責任。日本独自の洗練された文化レベル・芸術性が通用するのであれば、しっかりしたマーケティングで興行可能。
▽効果についてのフォローアップをして検証する必要あり。制度の不備。
▽新進芸術家の海外研修で毎年150 人以上派遣採択は多すぎる。
▽フォローアップ(検証)がなされていないなど税金投入の説明が不足している。縮減やむなし。
▽これまで投じてきた税金に対する成果をまったく文化庁が把握していないことの責任は重い。
▽フォローアップを定期的に行い、効果の検証をまず行うべき。
▽人材育成は不要。各コンテストの副賞等で有望な人材は留学している。交流事業については、外務省と重複しており、国全体としては縮減すべき。
▽事業対象者のフォローの仕組みと評価の仕組みを構築してから今一度実行。事業自体は重要と考える。運賃コストの見直しも必要。
▽分止まりを含め、何を目標とすべきか。フレームワークそのものを先に作るべき。ゴール設定がメジャーメント可能でないので評価できない。ただし、芸術家支援そのものはしっかりやるべき。
≪評決:予算要求の縮減≫<評価の内訳: 予算要求通り1名  廃止2名  予算計上見送り1名 予算要求縮減8名(a半額6名 b1/3 程度縮減2名) >
≪とりまとめコメント≫
「芸術家の国際交流」については、予算額を半額としたのが6人、予算額を1/3縮減としたのが2人であるので、予算額の縮減をWG の結論とする。


g伝統文化こども教室事業
≪評価者コメント≫
▽本来の事業目的からずれている。いまさら必要ない。
▽目的・やり方を抜本的に見直す。関係団体のお手盛り事業になっているのでは。
▽不採択率1~3%では、財団を迂回して金を出す理由とはならない。文化庁が直接事業を実施すべきである。
▽収入のほぼすべてを占めている財団法人に委託する必要性がまったく感じられない。
▽伝統文化を子どもに体験・習得させることが目的なのか、団体の存続が目的となっていないか。
▽一度廃止して考え直すべき。こういう議論になってしまうことは国民にとって悲しいことである。
▽本来、地方の仕事(文化庁というより都道府県で。)。財団も不要。
▽伝統文化は地方が良く知っている。国がやる必要はない。
▽自治体が行うべきこと。
▽現実的には地域の教育委員会がサポートしているので、地方に任せればよい。
≪評決:国の事業として行わない≫
<評価の内訳:自治体/民間5名 廃止4名 予算計上見送り1名  予算要求縮減:半額2名)>
≪とりまとめコメント≫
「伝統文化子ども教室事業」については、5人の評価者が自治体・民間と評価し、4 人の評価者が廃止と評価したので、国の事業として行わないことをWG の結論とする。


h学校への芸術家派遣事業
iコミュニケーション教育拠点形成事業

≪評価者コメント≫
▽特に予算をかける事業ではない。すでにどこでも行われている演劇活動などを、より頻度を上げて定例化する。
▽平成14 年度から実施した「学校への芸術家派遣事業」の検証がなされていない。新たな事業展開は検証をした後に実施すればよい。
▽リーダー(校長)の人間力、包容力、リーダーシップが重要。
▽自治体、各学校の取り組みに任せるべき。
▽この方法では、あまり必要性は考えられない。
▽モデル事業で行うものではなく、各学校で取り組むための補助策を計画性を持って行うべき。全面見直しが必要。
▽どうしてもやりたければ、財源委譲。
▽成果の達成目標として、どういう評価になったらやめるのかという視点が確立されてから予算化すればよい。現在の成果目標では終わりが見えないので、スタートさせるべきではない。
▽コミュニケーション教育拠点形成事業は、評価法をあらかじめ確立してからスタートすべき。推進会議等の仕組みは無駄。
≪評決:国の事業として行わない≫
<評価の内訳:自治体/民間3名 廃止5名 予算計上見送り3名 予算要求縮減:1/3 程度縮減1名>            
≪とりまとめコメント≫
「学校への芸術家派遣」「コミュニケーション教育拠点形成事業」については、5人が廃止と評価し、3 人が自治体・民間と評価したので、国の事業として行わないことをWG の結論とする。